『サン・グループメンバー中国出張報告』
各位
2016年10月
サン・グループ 副代表
株式会社ネットス
代表取締役 藤本 周一
拝啓
時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、9月19日から23日まで、藤本昇特許事務所の中谷弁理士、野村弁理士、小山弁理士、展中国弁理士、(株)ネットスの田村取締役、私が北京に出張してきましたので報告させていただきます。
(1)PIAC(特許情報カンファレンス)
野村、田村、私の3名は日本の特許情報フェアに相当するPIAC(Patent Information Annual Conference)に参加し、中国企業が開発した最新の知財情報検索データベースや、訴訟データベースを知ることができました。中国においても日本以上にIT分野の発達が著しく、数年前は中国独自のデータベースはほとんど見ませんでしたが、今回のPIACでは複数の中国企業から高性能なデータベースが出展されていましたので、最新のデータベースを知得しました。
PIACを主催していて中国特許庁の下部組織であるIPPH(Intellectual Property Publishing House)のZhu社長や、広東省知識産権局副局長など地方都市の知財関係者とも人脈形成することができましたので、今後彼等とも情報交換を行い日本企業のために有用な中国知財情報を提供したいと思います。特に今後中国の知財情報量は膨大となり、これが日本企業の知財に大きな影響を与えることになるでしょう。
<PIAC出展会場の様子>
(野村弁理士)
(2)現地セミナー開催
中谷、小山、私は現地特許事務所の協力のもと、中国企業十数社を対象とした知財セミナーを開催しました。セミナーでは展が日本語から中国語へ逐次通訳を行いました。
中谷、小山からは「中国企業が日本で特許出願する際の注意すべき点」というテーマで講演し、プロダクト・バイ・プロセス・クレームの日本での取扱など、日本で注目されているトピックについて説明しました。
<中谷・小山セミナーの様子>
私からは「中国企業が日本市場に進出する際の知的財産権に関するリスクを回避する方法」というテーマで、リスクマネジメントのための侵害予防調査方法など、知財情報活用について説明しました。
<藤本セミナーの様子>
セミナー後は、参加企業の方から活発な質問も飛び交い、日本の知財について関心の高さが伺えると同時に、今後益々中国企業の知財活動が活発になり、日本企業には脅威になると感じました。
(3)サン・グループの海外戦略
サン・グループでは、毎年海外(欧米・ASEAN等)出張によって、現地の知財情報の入手や、最新の法改正動向の知得、さらには現地提携事務所との交流によって、現地での人脈形成を図ることにより、より一層日本企業に役立つ海外の知財業務を拡充していきますので、お気軽にご相談下さい。
敬具