『新型コロナウイルス感染症による各国特許庁の状況について』
各位
2020年4月2日
弁理士法人藤本パートナーズ
所 長 弁理士 藤本 昇
特許国際部部門長 弁理士 小山 雄一
拝啓 時下益々御清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大に伴い、弊所と提携しております各国代理人から、各特許庁における下記対応の情報を得ましたので、主要国に関する情報をお知らせいたします。
なお、状況は刻一刻と変化しておりますので、最新情報やその他の国の情報、個別案件につきましては、藤本パートナーズまでお問い合わせください。
敬具
【欧州】
EPOは閉庁されていませんが、庁期限が2020年3月15日以降に期限が切れるものに関しては、2020年4月17日まで延長されます。
EUIPOも閉庁とはなっていませんが、庁期限(2020年3月9日から2020年4月30日)は2020年5月1日まで延長されます。(2020年5月1日が祝日のため実際は2020年5月4日まで延長)
【米国】
閉庁はされていませんが、庁期限が3月27日から4月30日であるのものについて、出願人等がコロナウイルスの影響で対応に影響があった場合、当初の期限から30日間延長されます。
【中国】
閉庁はされていませんが、期限延長等に関しては、CNIPAより新型コロナウイルスに関する権利回復手続きの公告が発布されています。指定期間を徒過して権利を喪失した場合には、特許法実施細則第6条第1項の規定が適用され、その際、証明資料を添付の上、権利回復請求書を提出する必要があります。尚、権利回復の請求費用を納める必要はありません。
【韓国】
閉庁はされていませんが、期限延長等に関しては、手続きの内容によっては職権で、又は期間の延長および期間未遵守に対する証拠書類添付の上、申請を行えば救済が行われます。
例えば、拒絶理由通知に対する意見書提出期限が2020年3月31日から4月29日の間である場合、その期限日は4月30日までに職権で延長されます。4月30日(木)は韓国の祝日(釈迦生誕日)、5月1日(金)はメーデーのため、実質的には5月4日(月)が期限日となります。
【台湾】
閉庁はされていませんが、新型コロナウイルス感染による「深刻で特殊な伝染性肺炎」流行の持続的な拡大により法定期間に遅れた場合も、関連の証明書類を添えて規定に基づき現状回復を申請することができます。また、知的財産局も原則的に各個別案件の具体的状況に応じて、より寛容にこれを認めることとしています。
【インド】
ロックダウンの為2020年4月14日まで閉庁となっており、そのため、庁期限(2020年3月25日から2020年4月14日)は2020年4月15日まで延長されます。(ただし、2020年4月15日に庁が再開された場合)
その他ご不明点がございましたら、お気軽にお問合せください。
【お問い合わせ先】
弁理士法人 藤本パートナーズ
TEL 06-6271-7908 FAX 06-6271-7910
特許国際部 部門長 弁理士 小山 雄一(E-mail: pat-ychkoyama@sun-group.co.jp)
以上