最新海外ニュース『ミャンマー商標出願の受付開始のお知らせ』
2019年11月
各位
弁理士法人藤本パートナーズ
所 長 弁理士 藤本 昇
商標部 部門長 弁理士 白井 里央子
弁理士 田中 成幸
拝啓 時下益々御清栄のこととお慶び申し上げます。
さて、このたびミャンマーで2020年1月より商標出願の受付が開始されるとの情報を受けましたので、以下ご案内申し上げます。
敬具
1.ミャンマーにおける商標登録出願の受付開始(予定)
ミャンマーでは、これまで商標法が制定されていなかったため、商標を保護するためには、現地登記法に基づき、登記所における商標の所有権に係る宣誓書(以下「宣誓書」)の登録及び現地新聞を通じた警告的告知(以下「警告的告知」)という手続により、間接的な保護を図るしか手段がありませんでした。
その後、本年1月30日に新たに商標法が制定され、施行日が不確定な状態でしたが、現地代理人の情報によると、2020年1月より6か月間、旧制度下において登記所で宣誓書を登録した商標について、優先的に出願の受付を開始することとなりました。
尚、本書簡に記載の情報は、全て現時点で現地代理人から得た情報であり、今後変更が生じる可能性がありますことをご留意の上、以下ご確認をお願いいたします。
①ミャンマー商業省の非公式の声明によると、旧制度下において登記所で宣誓書を登録した商標については、“soft-opening”期間を設け、2020年1月第一週目から6か月間、優先的に新制度下での商標出願の受理を開始する旨が述べられた。尚、正確な出願受理開始日については未確定である。
*最先で2020年1月1日から商標出願の受理が開始する可能性が出てきました。
②上記条件に該当しない商標、すなわち、過去に一度も宣誓書を登記所に登録していない商標に関しては、2020年7月以降に出願の受理が開始される見通しである。
③現在のところ登記所における宣誓書の登録を行っていない商標であっても、2019年末までに、新たに登記所における宣誓書の登録を完了されることができれば、上記①の優遇措置を享受することが可能となる。
④先願主義が採用されるため、出願日が早い出願が優先して登録される。
2.ミャンマーにおける新規商標登録出願
このように、旧制度下において登記所で宣誓書を登録した商標については、新制度下において、2020年1月第一週目から6か月間、新たに商標登録出願を行うことが可能となるため、旧制度下において登記所で宣誓書を登録した商標を有する場合、2020年1月第一週目から6か月間の“soft-opening”期間中に、ミャンマーで新規商標登録出願を行うことが推奨されます。
つきましては、この機会に、ミャンマーで旧制度下において登記所で宣誓書を登録した商標を保有されていないかご確認のうえ、2020年1月からの“soft-opening”期間中の出願の必要性についてご検討いただき、出願を希望される場合には是非当所にお気軽にご相談ください。
尚、“soft-opening”期間での出願受理においては、過去に一度でも宣誓書を登録した商標が対象となっていますので、最初の宣誓書登録から3年経過後に再度宣誓書を提出していない商標についても、出願が可能となります。
また、旧制度下において登記所で宣誓書を登録した商標を保有されていない場合であっても、2020年7月から商標出願の受付が開始されることとなりますので、ミャンマーでの新規商標出願を希望される場合には、お気軽にご相談ください。
尚、過去に一度も登記所で宣誓書を登録していない商標について“soft-opening”期間における優遇措置を受けるため、新規で登記所への宣誓書の登録を希望される場合には、期限が迫っておりますので、速やかにその旨ご連絡をお願いいたします。但し、期限の関係上、2019年末迄に確実に登記所への宣誓書の登録できるとは限りませんので、この点ご留意ください。
【新規商標出願の必要書類】
①委任状の写し(領事認証が必要)
②所有権に係る宣誓書の写し
【お問い合わせ先】
弁理士法人 藤本パートナーズ
商標部 部門長 弁理士 白井 里央子
TEL 06-6271-7908 FAX 06-6271-7910
E-mail: r.shirai@sun-group.co.jp
以上