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弁理士藤本昇のコラム

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[コラム]弁理士等士業の大幅増加と士業の使命

2007年10月01日

 弁理士、弁護士、公認会計士等 士業を資格とする士は、最近毎年大量に輩出され、新聞等報道によるとその一部の合格者が職探しさえ困難な状況と報じられるような社会現象すら発生している。

 大量の士が輩出されることは、国民にとって利便性がある一方、輩出された士の中には、例えば弁護士が日常茶飯事のごとくテレビに出演され、これが弁護士かと疑いたくなるような傾向も見られる。

 さらには、ホームページ等の媒体を利用して士の業務(○○事務所)を宣伝広告している者も多数見られるが、その中には「手数料ゼロ円」と広告宣伝して依頼者を勧誘している例もあり、士業間においてコスト競争(低コスト化)が生じているのも現実となって来た。

 このような士の大量輩出と士の質の低下現象はこれからも続くことになるであろう。しかしながらこのような士の大量輩出と質の低下は国民や社会にとって本当に有益であろうか。量が増えればアメリカ型のような訴訟社会になることも予測されるし、さらには質の低下は国民に悪影響を与えることになるのである。

 士(サムライ)は、本来「士」と呼ばれるように武士道の精神を忘却してはならないのである。「金儲け」のためであれば「商人」にでもなればよいのである。

 士である以上は弁理士、弁護士、公認会計士等問わず士に与えられた資格の本質を見失うことなく、国民、社会、国家のために貢献することが本質である。

 一方、国も何ら特別な国家政策をもつことなく士を大量に輩出しているが、もっと深く国家政策を立案し適正な人数の士を輩出すべきであって、国民、社会のニーズに合った適正人口を検討すべきである。

 最後に、私も弁理士である以上、弁理士としての国家的、社会的使命を忘却することなく国民のために人生を終わるまで貢献したいものと念願すると同時に自分に厳しく常に自己研鑽して弁理士道を終えたいものであると考える今日この頃である。

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