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弁理士藤本昇のコラム

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[コラム]弁理士の使命とは?

2009年03月18日

 昨年来からの経済不況によって大半の企業活動がマヒ状態にあり、今後企業の役割や使命、さらには企業目的が真に問われる時代となりました。

 今こそ、正に全ての企業活動を見直すべきチャンスであり、ブロークンアンドビルドの精神で、中長期計画を企画・立案すべき時である。

  このような時代こそ研究開発費は削減するのではなく、少なくとも現状の開発費を投下して将来の有望な市場を開発すべきであり、同時にその市場を独占するための特許網を構築すべきである。

  一方、上記企業環境の悪化が弁理士業や特許事務所の経営にも影響して来ていると日本弁理士会でも憂慮しています。

 しかしながら、私の考えでは弁理士自身に責任があると考えます。けだし大半の弁理士は企業の大量出願を請け負う業務を行ってきたからであり、当然ながら企業の出願件数が厳選され減少すると影響を受けることは当たり前であるからである。

 弁理士は、本来の職業の使命を忘却しているのではないだろうか。

 弁理士の使命は、依頼人の立場に立って依頼人の利益代表として権利化業務のみならず研究・開発業務をサポートすべきであって、決して出願代行屋になるべきでないのである。

 企業と言っても我が国企業の大半は、知財部すらない、あるいは知財部員が10名以下の知財企業としては正に中小企業であるのである。

 これらの企業にとっては、正に経営に資する知財活動のあり方はむろん、高価値化権利の獲得法や知財紛争の解決手段すら十分な知識がなく常日頃から悩みをもっているのが現状である。

 弁理士は正にこれらの企業の悩みを十二分にヒアリング(診察)して処方箋を出し、治療するための出願戦略や紛争解決戦略業務を行うべきなのである。単に薬を出すのみの薬局であってはならないのである。

 今後益々弁理士業界も企業と同様にその環境は厳しくなると予測されるが、本来の弁理士の使命を全うする限り弁理士業は夢のある業務であり誇れる仕事である。

 私も今年で弁理士生活39年になるが、弁理士1年目から常に弁理士の使命や役割を考え行動してきたつもりで、今後も私の夢ある弁理士活動は永遠に続くものと考えています。

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