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弁理士藤本昇のコラム

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[コラム]緊急事態宣言下の知財業務と知財管理

2020年05月13日

1.コロナウイルスの影響と経済の最悪化

 今回のコロナウイルスは、従来型の国境なきグローバルな経済活動を一変させるとともに少なくとも本年度はむろん数年間はコロナウイルスによる影響によって経済活動が麻痺し、より一層自国中心の保護主義下の経済に移行する可能性がある。従来、中国やベトナム等の新興国に生産拠点をシフトしていた多くの日本企業にとって部品が供給されず完成品としての製品化に遅れが生じたり、国内に生産拠点を移行する等、従来型の企業活動に大なる障壁が生じたのである。

 今後、日本企業としては益々国内にシフトし国内で生産体制を構築しなければならない半面、将来的には重要な部品等は国内生産で、他の部品は海外生産とする他、一国生産集中型から分散型に方針転換する等、メーカーとしてのリスク分散をしなければならないであろう。

 正に今回の歴史的事態を契機とし、生産体制や物流等のあり方を一新して新たに構築すべきである。

 一方、このような大なる環境変化に対し、企業は将来を見つめ直してこれをビジネスチャンスと考え、技術・製品等の開発に尽力すべきである。但し、従来型の技術開発ではなくトータル的な開発、すなわち個々の「もの」からトータル的な「こと」,「システム」への技術改革を行うべきである。

2.知財業務

 今回、多くの企業でテレワークが推進され知財担当者も在宅勤務になっておられることと思うが、これを機に知財部はオンラインにより開発部や事業部との連携プレイを如何に行うべきかも検討するに値する。

 企業の知財部は、特許事務所と異なり企業の経営や事業計画に沿って行われる開発テーマに対し、知財部が如何に関与して事業独占を行えるか、その知財戦略を考えることが知財部の使命である以上、テレワークであるからできないのではなく、テレワークであってもやれる策を考えるべきである。開発テーマが熟して発明等知的財産が完成したならば、オンラインによって特許事務所と打ち合わせすることも可能であり、むしろこの方法の方が効率化となり得る場合もあるので、内部のみならず外部との新たな業務形態を再構築することも重要である。

 現状、在宅勤務によって知財業務に支障が生じているならば、外部の特許事務所にそれを依頼するのも一手段である。但しその際、通信機器等のツールが秘密漏洩されないようなリスク対策を企業も特許事務所も事前に講じていることが前提である。従来型のペーパー中心の特許事務所ではこれらに対応できないため、企業としてはこのような観点からも事務所選定が重要である。

3.知財管理

 テレワークの結果、日常の知財に関する審査請求,拒絶理由の対応,年金等の支払等、知財の管理が疎かになり、極めて不安となる場合が現実に発生しているが、このような場合にも外部特許事務所とのネットシステムによって依頼して代行してもらうこともリスク管理上極めて重要である。但しその前提は、信頼できる事務所であることを要する。

 このような予測できない事態が企業に発生した場合には、自社内のみならず外部の信頼・信用できる弁理士や特許事務所に依頼することも重要であるが、そのためには日頃から企業と弁理士,企業と特許事務所(調査会社)との付き合いやコミュニケーションが重要であって、単なる出願代行事務所では役立たないのである。

4.結び

 コロナウイルスはいつ終わるか全く不明であるが、このような時期であるが故に、従来型の思考や業務を一度ブロークンして新たにビルドすべきと考える。但し、その前提として人間関係の信頼・信用が基盤であることを忘却してはならない。

 さらに、これを機に①社内外の制度,②ツール,③風土を改革することも極めて重要で、「ピンチ」を「チャンス」と捉えて即改革実行すべきである。

 サン・グループも藤本パートナーズやネットスがこれを機に企業との連携や業務遂行を従来型の画一的な考えからさらに柔軟で効率よく対応できるようテレワーク等の勤務体系や企業担当者との業務遂行のあり方等を改革すべく、既に実行を開始しました。

 今後は、よりスピーディーに且つ効率よく高品質な知財業務を遂行できるよう、さらに努力いたしますのでよろしくお願いいたします。

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