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弁理士藤本昇のコラム

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[コラム]最近の知財紛争と企業のリスク対策

2018年02月27日

1.知財紛争の種類

 知財紛争を大別すると、①産業財産権(特許権・実用新案権・意匠権・商標権)の侵害紛争、②不正競争防止法違反、③著作権侵害、④海外における知財紛争、がある。

 

2.最近の知財紛争の傾向

 最近の知財紛争は、訴訟提起までは至らないが警告事件となる傾向が多く、特に不正競争防止法の2条1項3号(商品形態の模倣事件)や同法同条同項1号(周知な商品等表表示に関する事件)並びに著作権侵害に関する事件が増加傾向にある。

 一方、産業財産権については、特許権侵害事件よりも意匠権侵害紛争事件が増加傾向にある。

 海外においては、商標権侵害事件と意匠権侵害事件並びに著作権侵害事件が増加している。特にアジア等の新興国においてはこの傾向が顕著である。

 

3.紛争事件と訴訟事件との関係

 上記のように、知財紛争は増加傾向にはあるが、紛争の結果直ちに訴訟提起するケースは必ずしも多くない。

 その要因は、①侵害事実が明らかな場合には侵害者が和解を望む傾向にあること、②当事者間両方が訴訟になると長期間時間を要する等の理由から和解する傾向にあること等が主たる要因である。

 

4.知財紛争発生要因

 知財紛争が発生する主たる要因として、第1に産業財産権については、①未調査、②調査範囲等の調査不足、③侵害しないとの安易な担当者の判断、④専門の弁理士に相談していない、⑤弁理士の安易な判断等が要因となって紛争が発生している場合がある。

 第2に不正競争防止法違反について、まず不正競争防止法2条1項3号の商品形態の模倣については、意匠を中心とする商品形態について産業財産権を調査したが、侵害する権利が存在しなかったために商品の製造・販売をした結果、前期2条1項3号違反となるケースが多発している。

 本号違反か否かは、他人の商品が最初に販売した日から3年経過しているか否かを調査することが前提である。

 さらに不正競争防止法2条1項1号違反については、周知性・類似性・混同性等の要件の判断が高度であるにもかかわらず、安易に他人の有名な商品との類似品や近似品を販売することが要因となっている。

 いずれにしても、企業や担当者の安易な判断が要因となって紛争に巻き込まれているケースが多い。

5.企業のリスク対策

 上記のような知財紛争を事前に回避するには、①製品の製造・販売前の十分な調査、②調査の結果障害になる権利がある場合に、侵害成否や違法性の成否についてその分野に実績があり且つ分野に強い弁理士に相談すること、③先使用権の事実認定資料や公知資料、周知性の有無等の事実関係についての調査能力や情報収集力をもつこと、④有能で実力ある弁理士に事前に相談し、その指導を受けること、⑤紛争発生に対する社内の意思統一や経営者の報告が必須。

 以上のように、知財紛争が発生する要因は種々ありますが、事前に社内教育等によって知財のリスク回避の重要性について企業内に周知徹底化して下さい。

 サン・グループは、常に企業をサポートします。

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