1.背景
最近の経済活動は、正にグローバル化が進行し、各企業とも海外への進出を強化している。
経済のグローバル化が進行するとそれに従って国際的な知的財産法に関する条約や協定等が締結され、これが我が国の国内法の改正動向となっている。
このように最近の経済動向は正に企業の知財活動を大きくグローバルに変化させているのであると同時に我が国の国際条約や国際協定への加盟も検討され、これが近い将来、特許法、意匠法、商標法の国内法の大幅な改正が迫っているのである。
2.企業の知財活動
最近の企業は、国内の権利化のみならず海外での権利化をも同時に検討し、必要な特許はPCTで国際出願する他、商標もマドプロにて国際出願する傾向が顕著になってきた他、さらにデザインについても必要な国に意匠出願する等正に、知財戦略が国際を無視しては考えられないのである。
特に、企業の国際リスク回避策として進出国での障害権利の有無を調査する国際調査業務の依頼がネットスに急増していることからも企業の海外重視策が窺えるのである。
今後、このような海外重視の企業の知財戦略と多様なニーズに対応するため、サン・グループは本年4月より今まで以上に国際業務の拡充を強化することにしました。
3.国際業務の拡充強化策
(1) 小山弁理士の復帰と国際部配属
2011年4月~2012年3月迄米国ローファームで米国知財法の研修を終了した小山弁理士が本年4月から国際部に配属され、特許の権利化から紛争・訴訟迄の国際業務を行うこととなり、これにより人的にも国際部が充実することになりました。
(2) 国際部と国際担当弁理士との協同化
特許第1部(化学分野)、特許第2部(機械・電気・制御分野)、特許第3部(ソフト、一般産業分野)、意匠部、商標部に夫々国際担当弁理士が配置されるとともに調査・情報企業のネットスにも国際部が設置され、事務所の国際部と協同又は独立して国際業務をより高度で、より高質で、より多角的見地から遂行することになりました。国際業務の多面的な組織化を達成。
(3) 欧・米のみならず新興国の知財業務強化
サン・グループには毎週と言ってよい程、海外の代理人(弁護士・弁理士)が来所されるので、海外の夫々の国において事務所規模ではなく優秀で能力の高い弁理士事務所を選別して提携しています。よって企業は安心・信頼してサン・グループに国際業務を委任していただけます。特に新興国の代理人の選別は極めて重要です。
(4) 最近のサン・グループの国際活動
① 小山弁理士1年間米国研修 (2011年4月~2012年3月迄)
② パートナー弁理士 米国事務所訪問 (2011年10月)
③ ネットス役員 中国調査会社及び中国事務所訪問 (2012年2月)
④ ネットス国際部員 韓国調査会社訪問 (2012年3月)
⑤ 所長弁理士 藤本昇と 弁理士 野村慎一、中国弁理士の共著「中国デザイン法と判決」
の本を2012年3月 発明協会より出版
⑥ 中国、インド等新興国の弁理士・弁護士 毎月サン・グループ訪問