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弁理士藤本昇のコラム

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[コラム]多発する知財紛争事件

2012年10月22日

1.最近、サン・グループ所属の藤本昇特許事務所に「警告された」あるいは「警告したい」との知財紛争事件の相談が増加している他、ネットスには警告されたので相手方の特許権や意匠権等を無効にする資料を調査して欲しいとの依頼が多発しています。

2.この種知財紛争が増加している要因としては下記ケースが主たる要因となっています。

① 技術や商品開発時あるいは販売時に他人の権利を調査しなかったこと。
② 調査はしたが調査範囲や調査対象にミスがあったこと。
③ 調査はしたが障害となる権利とは侵害しないとの社内の安易な判断
④ 企業が権利の活用を積極的に行うようになってきたこと
⑤ 売れ筋商品を一部改良して大丈夫と思ったこと
⑥ 特許、意匠は調査したが障害権利がなかったので製造、販売したが不正競争防止法違反となった。

3.以上のように紛争が発生する要因としては大略上記のようなケースが多いが、実際、私共プロからすれば、なぜ早め(製造、販売前)に相談に来られなかったのか問うケースもあります。早期に相談をいただければその対処法を早くに行うことができ、企業の実害が少なくすむからである。

4.しかしながら、実際上権利侵害とか不正競争防止法違反であるとの警告を受けた場合には、直ちに専門弁理士に相談すべきである。特にその分野に強い弁理士を選任することが重要である。

 侵害警告を受けた場合に検討すべく主要項目は下記のとおりである。

① 権利の特定と包袋入手
② 権利者の調査
③ 侵害品の特定と企業内における侵害品の売行等販売状況の確認と社内の意思統一
④ 公知資料調査と無効の可能性の検討
⑤ 侵害成否の判断と弁理士鑑定
⑥ 先使用権の存否の確認
⑦ 侵害と判断した場合の社内の対応としての製造、販売中止、損害額の算定、設計変更の可否等を検討する。
⑧ 最悪の場合(侵害成立)には、相手と交渉し、できる限り訴訟を回避すべく和解することが得策。

5.以上のように一度紛争に巻き込まれると無用な時間と経費が負担となる他、取引先にも損害を与え引いては信用を失うことにもなるので、企業としては常に侵害予防対策を講じておくことが最重要課題である。

 侵害予防対策の最大は、開発時、製造販売前に特許、実用新案、意匠、商標を正確に調査することである(海外も同様)。

 さらに不正競争防止法違反(特に形態模倣)にならないかも併せて検討することである。

6.サン・グループは知財紛争や知財訴訟経験が豊富で実績がありますので、お気軽にご相談下さい。

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