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弁理士藤本昇のコラム

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[コラム]企業の知財のリスクとその対策

2023年10月10日

1.はじめに

 最近、多くの企業、特にメーカーではなく商社や販売会社等他社から仕入れて大量の商品を販売している企業が、他社から警告される事態となり、その対策を含めてサン・グループへの相談が数多く発生している。

 このような現象は、各企業とも企業間競争が激化している現状において知的財産権を活用してビジネスの優位性を獲得することと、知的財産権の武器化現象が生じていることの表れである。

 

2.知的財産のリスクの種別

 知的財産権関係の企業リスクは、大別すると下記種類がある。

(1)産業財産権の侵害リスク

 特許、実用新案、意匠、商標の各権利を侵害することのリスク

(2)不正競争防止法に違反するリスク

 ①不正競争防止法2条1項1号(他人の周知な商品等表示と類似し、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為)

 ②他人の商品形態を模倣(同一又は実質同一)する行為。但し、他人の商品の最初の販売日から3年以上経過している場合には適用除外。

(3)著作権侵害リスク

 他人の著作物を模倣、翻案(改変、変形)する行為

(4)営業秘密の漏洩リスク

 企業の営業秘密が外部に漏洩するリスクは、企業にとって最重要リスクであるが、営業秘密が法的要件を具備していなければ保護されない場合があるので要注意。

 

3.産業財産権侵害等とその法的リスク

(1)民事上のリスク

 ①製造、販売、ネット上の掲載等の中止

  侵害が認定されると現在製造販売中の商品の製造及び販売や広告掲載等を即中止しなければならないリスクがある。

 ②損害賠償の支払

  侵害が認定されると、現在迄製造、販売した売上に対し損害額を支払わなければならない他、在庫分を廃棄処分しなければならない等企業にとって最悪の事態となる。

(2)刑事上のリスク

 特許権等を侵害すると刑事上の責任が追及される。例えば、特許権を侵害すると10年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金に処されることとなるので厳重注意。

 

4.リスク回避策

(1)社内の知財リスクの周知化と教育

(2)開発時、販売前等事前に産業財産権侵害の侵害有無調査

(3)侵害成否判断の重要性と客観性

(4)自社開発製品の権利化

(5)不正競争防止法上の事前チェック

(6)著作権侵害の事前チェック

 

5.サン・グループの企業に対する知財リスク対策

 サン・グループでは、調査会社であるネットスによって事前に内外国の侵害性調査を行うこと、並びに侵害性調査の結果、障害となる権利が発見された場合には、藤本パートナーズの弁理士が侵害成否の判断や鑑定を行うことによって企業のリスク対策を行い、リスク回避と企業ビジネスの安全対策を行っており、その実績は大で多くのリスク回避成果を得て、企業から評価されている。今後いつでも御相談下さい。

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