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弁理士藤本昇のコラム

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[コラム]企業の知財関係予算の見直しと知財部の役割とは?

2009年09月11日

 最近の企業経営の環境悪化によって企業は経費削減化に躍起になっているが、その削減対象が、従来治外法権となっていた知財関係予算まで及ぶ事態となってきた。

 このことは、正に現在、企業にとっては売上減少に対する対策としてのあらゆる経費の見直しと削減化に着手していることを意味する。

 しかるに、知財関係予算において最大の出費は、特許出願等の権利化費用、特に外国出願に関する出費である。

  最近の現象としてPCT出願において、多数の指定国から一部の指定国に限定する等によって経費を削減化する企業も出現してきたのである。

 このことは、正に企業、特に経営者にとっては費用対効果であって、従来型のように大量出願して権利化しても、権利自体が活用されずスリープしているのでは、「何のための出願による権利化なのか」と厳しく問われているのである。

 私は以前から大量出願による権利化については見直すべきことを主張してきたが、正に知的財産権は企業にとって本当に役立つ機能をしているのか、あるいは知的財産について企業、特に知財部は何を成すべきか真剣に検討すべき時であることを提言するのである。

 企業にとってビジネスに役立たない大量の知的財産権を保有していても意義がないのである。

 このような時代的背景の下で、今後の企業及び知財部は、その企業にマッチングした、並びに戦略的知財業務を成し、企業活動に寄与すべきである。

 そのために成すべき、知財部の主たる役割は下記のとおりである。

(1) 技術動向・競合他社動向の情報発信

 知財部は、研究・開発部や事業部に対し開発テーマや主要技術について、技術動向や競合他社の最新特許情報を継続的または集中的に提供すべきである。

(2) 改善提案や発明等創造開発を積極的に発掘すべき

 企業にとって常に技術、デザイン、ビジネスモデル等創造開発を積極的且つ常時行うことが必要不可欠

(3) 提案された発明や考案の選択と集中による出願戦略の実践

 提案された発明等を従来型のように全て出願するのではなく、事前に特許調査をして企業にとってビジネス的に重要な内容については基本特許や周辺特許によって特許網を構築すべく出願戦略が重要。

(4) 知財のリスク対策

 他人の知的財産権を侵害しないように事前に特許等を調査して開発並びに製品化すべくリスク対策の実践

(5) 知的財産権の活用戦略

 権利化された特許権等を見直し、自社で実施されているか否か、他社が実施していないのか等、市場や事業とリンクして知的財産権を有効に活用して企業に利益をもたらすべき戦略の実行。

(6) グローバル化対策

 企業のグローバル活動の中で、知的財産権を有効に獲得し、有効活用することによって、外国での知財ビジネスを展開すべきである。

(7) 知的人材の育成

 企業は人なり、今後感性のある知恵者が企業にとって重要な役割を担うため、これらの人材を育成すべきである。特に知財部の人材の育成が急務である。

(8) 知財部の権利化業務からの脱皮

 従来、企業の知財部は権利化業務が主たる業務で、特許事務所の延長上の業務となっているが、これは本来の企業の知財部の使命ではないと考える。

 企業の知財部は企業の1セクションである以上、企業ビジネスに役立つ知財ビジネスを実践すべきで、権利化業務は優秀で信頼できる実力ある弁理士(プロの弁理士)に委任すべきである。

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